高田郁「志記(一) 遠い夜明け」

 

 

角川春樹事務所

2025年10月 第1刷発行

311頁

 

「志記」シリーズ第1弾

 

文化元年(1804年)、如月

清明の日にふたりの女児が産声を上げる

ひとりは蔵源美津

蔵源家は黒兼藩で代々藩医を勤める家系で、祖父の教随は秘密裡に腑分けを行い、父の恵明は藩医学校「青雲館」を担う立場であった

今ひとりは高越暁

備前刀を手掛ける刀鍛冶の一族で、祖母の高越剡は「女忠光」の異名を取っていた

長じて、美津は医学、暁は鍛刀を志すことになる

猪突猛進で焔にも似た美津、常に冷静で氷に喩えられる暁、女には困難とされる道を選んだふたりの人生が、19歳の初夏、思いがけず江戸で交錯する

志を胸に人生を切り拓いていく者たちの群像劇、いよいよ開幕

 

まずは美津と暁の背景紹介といったところ

ラスト近くで「俎橋」が出てきて『みをつくし料理帖』を思い出していたら恵明と美津が立ち寄った店の名が「つる家」

澪が大坂に戻った後ですが変わらず繁盛しているようで何より

ファンにはたまらない趣向です

 

読みやすくて一気読み

巻末の『赤みみずく付記』の問い&回答、作者よりひと言

江戸時代のあれこれに理解が深まって助かります

次巻は来年になるのでしょうか

今から楽しみ過ぎます~~