あさのあつこ「碧空の音 闇医者おゑん秘録帖」

 

 

中央公論新社

2024年3月 初版発行

349頁

 

「闇医者おゑん秘録帖」シリーズ第4弾

 

吉原惣名主の川口屋平左衛門に「診てもらいたい」と言われた遊女・桐葉は、奇妙な女でした

彼女の言動に疑念を抱いたおゑんは、廓の用心棒・甲三郎や薬草通の末音らの力を借り、その謎に迫ろうとしますが……。

わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきます

お竹と名乗るその女は目を血走らせ、十両を差し出しながら「お願いします。この子を産ませてください」と言います

後日、吉原惣名主・川口屋平左衛門に依頼され診ることになった遊女・桐葉(お喜多)も奇矯な妊婦で、備後屋の主人・将吾郎に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫び自死しようとしたのです

彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのでしょうか?

疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原惣名主の用心棒・甲三郎とともに、また謎を追うことになるのですが……

 

孤高の人」のイメージが強かったおゑんですが、本巻では末音、お春、甲三郎らの助けを得ることが多く“チームおゑん”の息のあったところを楽しませてもらいました

 

お竹やお喜多の言動を通して妊娠によって女性に現れる身体的精神的な影響が繰り返し語られます

男性読者には大変分かりやすい解説になったのでないでしょうか

 

今後の甲三郎の扱いが楽しみです

でも、あさのあつこさんだからハッピーな展開にはならないかな?